coffin v1 + pico v2 +ふぃーか
エアコンのタイマーは切れていた。
暑い…。
寝苦しい。
しかし家族は寝ている。
時計を見ると午前4:30を表示している。
外はまだ暗い。
家族を起こさないようそっと起き上がり、キッチンへ行き冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターをグラスに注ぐ。
冷えたミネラルウォーターが音を立てながらグラスの中へ充たされていく。
注ぎ終わったと同時に一気に寝ぼけた身体の中へ流し込む。
もう一杯…。
冷たい刺激がそれぞれの細胞を少しずつ目覚めさせていく。
ベランダからうっすらと見える海を眺めながらさらにもう一杯。
久しぶりに頭は痛くない。気分も悪くない。
ミネラルウォーターを飲みながら別室に行くと自分のテーブルに乱雑にMODが置かれていた。
それらを暫く眺めてからcoffin v1+pico v2にふぃーかをチャージしてテーブルに置く。
言わずと知れたJemit Desinesのcoffin v1だ。http://www.vov-jpn.com/
好きなブロックをチョイス、オーダーしたものだ。
(この紫には私にとって幼い頃から深い意味と思い入れがある。
作るなら必ず紫のブロックで作ると決めていた。
しかしその深い意味と思い入れを、公表するつもりはない。自分にとっての紫の意味を大切にしたいからだ。
いくつかある意味のうち、ただ一つだけ晒すのなら、紫煙を葬る、憐れむ、操るという意味をこの「棺」と呼ばれるcoffin v1に込めている事だけは言っておこう。)
おもむろに着替え、coffin v1を無造作に掴む。
寝室へ戻りエアコンのタイマーを設定してスイッチをつける。
静かにエアコンの振動音が鳴り出す。
妻が寝返りをうったが起きていないようだ。
静かにドアを閉め、玄関へ向かう。
外に出ると、気温はまだ高くない。しかし風はない。
車のドアを開け、coffin v1を助手席へ放り投げ乗り込む。
まだ夜明け前、辺りは徐々にうっすらと明るくなり始める景色の中、エンジンをかけゆっくり走り出す。
車の窓を開け、潮風を無理やり吹き込ませながら海岸沿いの道路へ向かう。
自宅から約5分もあれば海岸沿いに出ることができる。
海が見えてきた。
曇り空と海が一体になって見える。
どうやら今日は天気は良くないようだ。
カーオーディオのボリュームをゆっくり上げていく。
TOTO〜Rosanna
ジェフ・ポーカロのドラムが気持ち良く車内に響き風に流されていく。
海岸沿いをしばらく走り、比較的通りが少ない場所に車を停める。
coffinv1を手に取り一息吸い込む。
ふぃーかの…バーボンとコーヒーの香りが口いっぱいに広がる。
大きく息を吐き出す。
コーヒー豆から煎れたかのような香ばしくもありまた濃厚な深い味わいが鼻から抜ける。
こんな日にもふぃーかは旨い。https://bkslqdlb.theshop.jp/
最近手に入れたpico v2も調子がよいようだ。
初めて組んだ時はリキッド漏れを起こしどうしたものかと思ったが…
今のところ漏れていない。
さて帰るとするか。
昨日妻に頼まれていて買い忘れた牛乳を買いに行かねば…。
夏らしからぬ涼しさで潮風が気持ち良い。
今日は過ごしやすそうだ。